中小企業必見!特許で大企業と戦わずに協業する方法

株式会社IPリッチのライセンス担当です。
中小企業経営者や起業家の方に向けて、特許を武器に大企業と戦わず協業する方法について、そのメリットも含めて解説します。特許の重要性から活用法、協業の具体例、交渉のコツ、特許ライセンス戦略まで紹介し、大企業との協業によってビジネスチャンスを拡大するためのポイントをお伝えします。特許による協業は、中小企業が自社技術を収益化し、ビジネスを飛躍させるための有効策です。
特許と中小企業
特許は自社の発明を守り、競争力を高めるための重要な手段です。ところが現状では、中小企業による特許活用は十分とは言えません。特許庁のデータによれば、日本企業の99.7%が中小企業であるにも関わらず、2019年の特許出願全体に占める中小企業からの出願はわずか16.1%にとどまります【1】。それでも特許は大企業だけでなく中小企業にとっても事業戦略上きわめて重要なものです。実際に欧州の研究では、知的財産権を保有する中小企業は、保有していない企業よりも従業員一人当たり売上高が約68%高いというデータも報告されています【9】。
まず、特許を取得すれば自社の独自技術を排他的に実施でき、模倣を防ぐことで事業拡大のチャンスを守れます。また、強力な特許ポートフォリオ(特許の束)は投資家に安心感を与え、利益率の向上にもつながるとされ【2】、知的財産を戦略的に活用することで企業の収益性を高めることにも寄与します【2】。さらに、特許は自社の技術力を客観的に示す「名刺代わり」にもなります。実際、企業がパートナー候補を調査する際には特許情報が重視されており、確立された特許の保有は「次の協業相手」を探す企業に自社の専門性を示す重要なシグナルとなり得ます【2】。このように保有特許など知的財産の有無は中小企業の企業価値を評価する上でも重要な指標となっています【3】。
中小企業が特許で大企業と協業するチャンス
特許は中小企業に“大企業と戦わずに協力する”ための架け橋にもなります。大企業は近年、自社以外の技術やノウハウを取り入れて革新的な製品・サービスを生み出すオープンイノベーションを積極的に推進しており、技術力を持った中小企業と協業することを模索しています【4】。中小企業側にとっても、自社の強みを特許という形で保護・アピールしておけば、企業規模の大小に関わらず対等に話し合いができる土台となり、協業のチャンスをつかみやすくなります【4】。
実際に、特許を取得して技術力を示すことが大企業からの信頼獲得につながり、協業の申し出を受けた中小企業の事例があります【4】。ある医療機器メーカーでは、自社開発した技術を特許権で保護して製品化したところ、その特許実績によって大手企業から量産化の依頼や協業の提案を受ける成果を挙げました【4】。この企業は「自社が特許を保有する分野に関しては、大企業相手でも対等に協議できるようになり、知的財産は中小企業にとって非常に魅力的なツールだ」と述べています【4】。さらに「大企業も技術力のある中小企業との協業に前向きなので、そのチャンスを逃さないためにも中小企業こそ知財で自社の強みを守り、積極的に発信すべきだ」との教訓を得ています【4】。
このように特許によって得た技術優位性を武器にすれば、大企業をライバルとして消耗戦を繰り広げるのではなく、パートナーとして協力関係を築くことが可能です。仮に自社の特許技術が大企業の事業に活用できる場合、訴訟で争うよりもライセンス提供や共同開発の提案を行い、お互いの強みを生かしたウィンウィンの関係を構築する方が得策と言えるでしょう。
中小企業が特許で大企業との協業を成功させるポイント
しかし、大企業との協業を進める際には慎重な戦略が求められます。現実には、契約や交渉力の差から中小企業の知見が一方的に利用されてしまうケースも報告されています。公正取引委員会の調査(2019年)によれば、大企業との取引で中小企業が「秘密保持契約なしで技術ノウハウの開示を強要される」「名ばかりの共同研究契約で成果が大企業にのみ帰属する」といった不当事例が多数確認されています【5】。こうした事態を防ぎ、協業を真の成功につなげるために、以下のポイントに留意しましょう。
- 秘密保持契約(NDA)の締結: 協業開始にあたっては、必ずお互いの情報を守るための秘密保持契約を結びましょう。一方だけの秘密しか保護されない片務的な契約は不公平です。実際に、大企業側の秘密だけ守り自社の秘密は守られないNDAを締結させられた事例もあります【5】。自社の重要な技術情報が一方的に流出しないよう、契約書の内容を十分確認してください。
- 特許の権利帰属と実施条件の明確化: 共同開発や共同出願を行う場合、特許権の帰属や使用条件を事前に取り決めておくことが肝心です。例えば、特許権を共同で保有すると各共有者は相手の許可なく自由に実施できてしまうため【6】、自社の許可なく相手が改良製品を市場投入するといったリスクがあります【6】。実際に、自社技術で共同特許を出願したものの、大企業側に改良発明を先行実施され、止められなかった中小企業の例もあります【6】。共同特許とする場合は契約で各当事者の実施範囲や利益配分を明確に定めておきましょう【6】。また、双方が保有する特許を活用する必要がある場合には、互いの特許を相互に実施許諾するクロスライセンス契約を検討し、双方にメリットのある関係を構築しましょう。
- 自社特許は可能な限り自社で保有: 自社が生み出したコア技術の特許は、なるべく自社単独で保有することを目指しましょう。大企業との協業であっても、自社が特許権者である方が主導権を握りやすくなります。相手から共同特許や譲渡を求められた場合には、代わりに自社単独の特許権を維持したまま相手企業に実施許諾(ライセンス)する形を提案するのも一策です【3】。必要であれば無償ライセンスや実施範囲の限定など条件面で譲歩しつつも、権利自体は手放さない交渉によって、自社の技術を守りつつ協業関係を築くことができます【3】。
- 契約交渉は専門家と連携: 協業を前提とした契約書の内容は非常に重要です。中小企業では契約審査の経験が乏しい場合もありますが、決して相手の提示するひな型をそのまま受け入れるべきではありません【3】。知的財産に詳しい弁護士・弁理士など専門家の力を借りて、自社に不利益な条項がないかチェックし、必要に応じて交渉しましょう【3】。外部の専門知識を活用することで、不利な契約を結んでしまうリスクを大きく減らせます。
中小企業の特許ライセンス戦略
特許を自社で独占活用するだけでなく、他社にライセンスして利益を得る戦略も中小企業にとって有力です。実際、自社の特許を他社にライセンスすることで、独自開発以外の方法でも収益化が可能になります【1】。国内でも、独自技術の特許を取得して大企業にライセンス供与し、知財メリットを最大限享受した中小製造業の事例があります【8】。また、ライセンス契約により他社に活用してもらえれば、自社は継続的なロイヤリティ収入を得つつ、その技術が市場に活かされます。とりわけ、大企業は販路や生産設備を持っていますから、中小企業が特許技術を提供し、大企業が製造・販売を担う協業モデルは双方に大きなメリットがあります。
特許ライセンスには「独占ライセンス」か「非独占ライセンス」かといった契約形態の選択肢があります。例えば、一社に独占的にライセンスする場合、相手は安心して大型投資ができるため高額の対価や共同研究費用を引き出せる可能性があります。一方で非独占ライセンスであれば複数企業に実施許諾できるため広い普及が見込めますが、一社あたりのライセンス料は低めになる傾向があります。それぞれの利点を踏まえ、自社にとって最適なライセンス戦略を検討しましょう。
なお、自社で活用予定のない特許については積極的に他社へライセンス供与や譲渡(売却)することで資金化を図ることもできます。近年では特許のマッチングを支援するプラットフォームも登場しており、必要とする企業に効率的にアプローチできるようになっています。中小企業が眠れる特許を有効活用し、ライセンス収入や協業の機会につなげるための環境が整いつつあると言えるでしょう。
まとめ:中小企業が特許協業で未来を拓く
特許を武器にした協業戦略は、中小企業に新たな道をもたらします。確かに大企業との提携には注意すべき点もありますが、万全の準備と知財戦略によってリスクを抑え、互いに利益を生み出す関係を築くことが可能です。なお、国は知財総合支援窓口(INPITが全国に設置)などを通じて中小企業の特許活用や協業を支援しており、無料相談や専門家派遣等の公的サポートも積極的に活用するとよいでしょう【7】。特許による自社技術の防衛とアピール、そして賢い交渉と契約管理を組み合わせることで、競争ではなく協業による事業拡大という選択肢が現実的になります。ぜひ自社の特許を積極的に活用し、大企業と戦わずに協力して市場を切り拓く姿勢で、次の成長を勝ち取りましょう。
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(この記事はAIを用いて作成しています。)
参考文献
- 知財タイムズ「中小企業における特許の重要性!」(2021年)https://tokkyo-lab.com/co/tyuusyoukigyou
- WIPO “Why Patents Matter to SMEs” (2021) https://www.wipo.int/en/web/business/patents
- 知財タイムズ「オープンイノベーションのための知財戦略!仲間づくりの特許活用事例!」(2020年)https://tokkyo-lab.com/co/info-example05og
- 青森県知的財産支援センター「知的財産活用企業事例集(株式会社タカシン)」(2020年) https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/sangyo/innovation/files/jirei4.pdf
- 特許庁「オープンイノベーションにおける知財リスクについて」(2019年, 公取委調査報告)https://www.jpo.go.jp/support/general/open-innovation-portal/document/index/jitsumusha2019-resume.pdf
- 日本弁理士会「自社の発明を大手企業と共同特許に ところが、特許ベースの独自製品を製造されてしまった!」(社長の知財, 2018年)https://www.jpaa.or.jp/shacho-chizai/aruaru/%e8%87%aa%e7%a4%be%e3%81%ae%e7%99%ba%e6%98%8e%e3%82%92%e5%a4%a7%e6%89%8b%e4%bc%81%e6%a5%ad%e3%81%a8%e5%85%b1%e5%90%8c%e7%89%b9%e8%a8%b1%e3%81%ab-%e3%81%a8%e3%81%93%e3%82%8d%e3%81%8c%e3%80%81%e7%89%b9/
- 特許庁「知財総合支援窓口」(INPIT, 全国47都道府県に設置)https://www.jpo.go.jp/system/process/shutugan/pcinfo/news_20130401.html
- INPIT知財総合支援窓口 支援事例「射出成形機ガス抜き工法のライセンス契約で知財メリットを最大化」(2023年)https://chizai-portal.inpit.go.jp/supportcase/pdf/pdf_supportcase_230925_S09.pdf
- Accountancy Europe「How intellectual property can help build risk resilient SMEs」(2022年, EUIPO/EPO調査報告)https://accountancyeurope.eu/wp-content/uploads/2022/12/220324-SME-risk-management-IP.pdf

