特許売却で抑えておきたい5つのステップ(再編集版)

株式会社IPリッチのライセンス担当です。
特許や商標などの知的財産(知財)を自社で持て余しているスタートアップ・中小企業の経営者の皆様へ、本記事では「知財の収益化」をテーマに、眠っている知財資産を収益源へと変える方法をストーリー仕立てで解説します。自社で使わない特許を他社に活用してもらうことで、新たな収入を得るヒントを探ってみましょう。
眠れる特許資産が抱える課題
中小企業の中には、開発したものの事業では使っていない「休眠特許」を抱え、その維持費だけがかさんでいるケースが少なくありません。実際、日本国内の特許登録件数のうち約半数近くは事業に活用されないまま眠っており、権利を維持するための年金(特許料)負担だけが発生しているとの調査結果があります。せっかく取得した特許を活かせず放置すれば、維持費用が企業の重荷になるだけです。ある企業の幹部が「自社保有特許の半分近くが使われていないなら、使っていない特許は他社に使わせて収益化したらどうか」と提案した逸話も残るほど、この問題は多くの企業に共通しています。
しかし視点を変えれば、使い道がないと思っていた特許にも他社にとって価値がある可能性があります。実際に知財は自社の無形資産を守る「守りの盾」であるだけでなく、適切に活用すれば他社への提供によって収入を生み出す「攻めの武器」となり得ます。知財の収益化とはまさに、眠っている特許権などを第三者にライセンス(実施許諾)したり売却したりすることで、自社に新たな収入源をもたらす取り組みです。使っていない特許に毎年費用を払い続けるだけでなく、他社に活用してもらうことで事業資金を生み出す道を検討してみましょう。
知財の収益化とは何か
知財の収益化の代表的な手法には、他社へのライセンス供与(実施許諾)と特許の売却(権利譲渡)の2つがあります。ライセンス供与とは、自社が特許権を保有したまま相手にその発明の実施を許可し、見返りに実施料(ロイヤリティ)を継続的に受け取る方法です。契約次第では、一時金(ランプサム)や売上に応じた料率によるロイヤリティ収入など柔軟な設定が可能で、非独占的な通常実施権を複数社に許諾して幅広く収益化することもできます。ライセンス中も権利は自社に残るため、自社で事業展開する余地も維持できる点がメリットです。
一方、特許を売却(譲渡)すれば、特許権そのものを買い手に移転することでまとまった一時金を得る方法になります。将来的なロイヤリティ収入ではなく即時に資金化できる点や、一度手放せば自社で年金を払い続ける必要がなくなる点で魅力があります。ただし、権利を譲渡すると独占的権利は完全に相手へ移り、元の特許権者には権利が残らないため、後から「やはり自社で使いたかった」と思っても取り返しがつかない点には注意が必要です。ライセンス供与か売却かは、それぞれ収益化のスピードやリスク許容度が異なります。自社の事業戦略や資金ニーズに応じて選択すると良いでしょう。
特許収益化を成功させるステップ
では具体的に、特許を収益化するにはどのように進めれば良いのでしょうか。ここでは、交渉や手続きの流れに沿って主なステップを解説します。不安を減らしスムーズに進めるためのポイントを順に確認しましょう。
- 権利状況の確認と準備
まず、自社の特許権の現状を正確に把握します。特許庁への年金(特許料)の納付状況を確認し、未納による権利消滅リスクがないかチェックしましょう。また、その特許に共同出願人や共有者がいる場合、全ての共有者の同意なしに特許全体を譲渡することはできません。共有者が存在する場合は事前に意思確認を行い、必要なら契約の当事者に加える準備をしておきます。さらに、譲渡やライセンスの障害となる要素がないかも確認します。例えば特許権に質権や担保権が設定されていないか、特許に関連して係争中の異議申立てや無効審判がないかなども調べておくと安心です。 - 既存の契約・実施権の整理
次に、その特許に既に他社とのライセンス契約(実施許諾)が結ばれていないか確認します。特に独占的な専用実施権を設定している場合、特許原簿に登録されていますので容易に判明します。一方、通常実施権(非独占ライセンス)は特許庁への登録が不要で第三者には見えないため、過去に口頭や契約で許諾した相手がいないか社内記録を洗いましょう。もし既に第三者に通常実施権を許諾済みの場合、たとえ特許を譲渡してもその通常実施権者は新たな特許権者に対して権利を主張できます(特許法第99条)。知らずに特許を譲り受けた買い手にとっては、思わぬ制約となり得るため注意が必要です。既存のライセンス契約が不要であれば譲渡前に終了できないか検討するなど、収益化に入る前に契約面を整理しておきましょう。 - 特許価値の評価と条件検討
特許をいくらで売るか、どの程度のロイヤリティを求めるかといった条件設定も重要です。特許には株式のような明確な市場価格がなく、取引価格は基本的に売り手と買い手の個別交渉で決まります。そのため根拠なく高値を期待しても交渉がまとまらない可能性があります。適切な取引を実現するには、自社特許の技術的価値や市場性を客観的に見極めましょう。競合他社では代替困難な独自技術か、特許請求の範囲が広く様々な製品・サービスに応用できるか、といった点は価値を高める材料になります。逆に類似技術が多い特許や権利範囲が限定的な特許は、買い手にとって魅力が下がるでしょう。また特許権の存続期間が何年残っているかも譲渡価格に大きく影響します。こうした要素を総合的に考慮し、自社として許容できる最低条件(〇〇円以上で売却、またはロイヤリティ〇%以上等)をあらかじめ設定しておくと交渉を進めやすくなります。 - パートナー探索とマッチング
準備が整ったら、特許を活用してくれそうな相手(買い手やライセンシー)を探します。自社の業界内でその技術を必要としていそうな企業に直接打診するのも一つですが、広く相手を募るには専門の支援策を活用するのが効果的です。例えば特許庁系の開放特許情報データベースでは、企業や大学等が「実施許諾または譲渡しても良い特許」をオンラインで公開し、閲覧者が自由に検索できるようになっています。このデータベースに自社の特許情報を登録すれば、興味を持った企業からアプローチを受けるチャンスを作れます。また、データベースは特許情報プラットフォームJ-PlatPatと連携しており、掲載特許の明細書や関連情報も無料で参照できます。こうした公的プラットフォームのほか、民間の特許仲介会社やオンラインマーケットを利用する方法もあります。専門サービスに特許を登録しておけば、買いたい企業・使いたい企業とのマッチングをプロが支援してくれます。当社が提供するPatentRevenue(パテントレベニュー)もその一つで、特許の売買・ライセンスを希望するユーザー同士をつなぐプラットフォームです。自社だけでは探しづらい相手とも巡り合える可能性が高まるでしょう。 - 交渉と契約締結、権利移転手続き
興味を示した相手が見つかったら、具体的な条件交渉に入ります。譲渡であれば売却額や支払方法、ライセンス供与であれば独占か非独占か、実施範囲(地域・用途)、ライセンス料率(一時金やランニングの料率)などの重要項目について双方の合意点を探ります。交渉では自社の売却・許諾の目的が相手に伝わるよう説明し、相手の事情も踏まえて柔軟に提案する姿勢が大切です。また、技術情報の開示が必要な場合は秘密保持契約(NDA)を結んでから詳細を共有するなど、信頼関係を築きながら慎重に進めます。条件合意に至ったら契約書を締結しましょう。譲渡契約の場合、契約締結後は特許庁への移転登録を速やかに行う必要があります。移転登録の申請をして初めて法的に権利が移転し、買い手が正式な特許権者となるからです。ライセンス契約の場合も契約内容を特許原簿に登録しておくことで、第三者にも権利関係を明確に示せる場合があります(専用実施権の設定等)。契約後は、譲渡であれば特許権や関連ノウハウの円滑な引継ぎを行い、ライセンスであれば相手による実施状況を適宜フォローしながら、良好なパートナーシップを維持すると良いでしょう。
中小企業による知財収益化の成功事例
実際に、知財の収益化によってビジネスチャンスを拡大した中小企業の例も増えています。例えば医療・ヘルスケア分野では、自社の特許技術を海外企業にライセンスすることで収益化に成功した中小企業が存在します。京都府のある医療機器ベンチャー企業は、独自の滅菌ナノスプレー技術に関する特許を活用し、北米の大手病院チェーンとライセンスを含む供給契約を締結しました。この契約により継続的なライセンス収入と大口取引先を獲得し、自社では販路を持たない海外市場で収益を上げることに成功しています。そのほかにも、製造業の中小企業が自社で使わない特許を大企業に譲渡してまとまった資金を得て新規事業の原資とした例や、大学発のベンチャーが特許を軸に大企業と共同開発契約を結んで市場参入を果たした例など、知財を上手に「お金に換えた」ストーリーは数多く報告されています。
まとめ:知財を眠らせずビジネスに活かそう
スタートアップや中小企業にとって、自社の知的財産を収益化することは資金調達や事業発展の大きな武器になり得ます。ポイントは、自社の特許を「使わないから放置」ではなく「使わないなら他社に活用してもらう」という発想転換です。今回ご紹介したように、事前準備を十分に行い、適切な相手と出会い、交渉と契約をしっかり締結すれば、眠っていた知財が新たな収入源となりえます。不安な場合は専門家や公的機関の支援策(例えば各都道府県の知財総合支援窓口など)も活用しつつ、自社の知財ポートフォリオを定期的に見直してみてください。事業計画の中に「知財の収益化」という選択肢を組み込むことで、限られたリソースでも生み出せる価値を最大化できる可能性があります。
自社に眠る特許をお持ちの方は、ぜひPatentRevenue(パテントレベニュー)のプラットフォームに特許情報を登録し、収益化への第一歩を踏み出してみてください。専門スタッフのサポートのもと、あなたの特許を必要とする企業との出会いを創出し、知財収益化のお手伝いをいたします。知財を眠らせず、有効活用することで、次のビジネスチャンスを切り拓きましょう!
(この記事はAIを用いて作成しています。)

