スタートアップが学ぶべきGoogleとWindsurfの契約の教訓

株式会社IPリッチのライセンス担当です。知的財産(知財)を持つ企業や研究者の皆さんにとって、自分の技術やアイデアをお金に換える「知財の収益化」は大きなテーマです。本記事では、特許や商標など知財から収入を得る方法やその重要性について、やさしく解説します。例えば、使われていない特許を他社に貸し出してライセンス料を得る方法など、知財を活用した収益の上げ方を紹介します。

目次

知財の収益化って何?

まず「知財」とは何でしょうか。知財とは、人間の知恵や工夫から生まれたアイデアや創作物で、お金になる価値を持つもののことです。例えば、新しい発明には「特許権」、かっこいいロゴやブランド名には「商標権」、素敵なデザインには「意匠権」、音楽や文章には「著作権」などがあります。これらは国に申請して認められると、自分だけがそのアイデアを使えるようになる権利(独占権)になります。

では「収益化」とは何でしょうか。簡単に言えば、収益化とはその権利を使ってお金を稼ぐことです。知財の収益化とは、特許や商標などの知財を活用して収入を得ることを指します。従来、知財は自分の会社の製品やサービスを守るために使うことが多いですが、実はそれだけではありません。自分では使っていない知財でも、他の誰かに使ってもらえばお金を生むことができます。言い換えると、知財を商品のように扱って「貸したり売ったりする」ことで、お金を得ることができるのです。

例えば、自分が発明した技術の特許を持っているけれど、自社ではその発明を製品化できない場合を考えてみましょう。その技術を必要としている他社に「この特許を使っていいよ」と許可(ライセンス)を与えれば、その代わりに使用料(ロイヤリティ)を受け取ることができます。これはまるで自分の家を他人に貸して家賃をもらうようなイメージです。知財の所有者は、自分で使わなくても他人に使わせることで収入を得られます。

また、特許や商標そのものを売ってしまうことも可能です。知財を売る(譲渡する)というのは、自分の権利を丸ごと他人に譲る代わりに、一度きりの大きな対価(お金)を得る方法です。このように、知財を自分で独占的に使う以外にも、他の会社に使わせたり手放したりしてお金に換える方法が色々あるのです。

なぜ知財を収益化するの?

知財を収益化することには、どんな意味やメリットがあるのでしょうか。大きな理由の一つは、眠っている知財を宝物に変えるためです。実は、日本では特許の約半分が活用されておらず、国内の特許の利用率は約5割程度、つまり半数の特許が使われていないのが現状です[1]。特に大企業では、わずか3〜4割しか特許を活用できていないとも言われています[1]。せっかく時間と費用をかけて取得した特許が、使われずに眠ってしまっているケースが多いのです。

使われていない特許や知財は、見方を変えれば眠っている宝の山です。そのまま放っておくと何の利益も生みませんが、必要としている人に使ってもらえれば価値が生まれます。例えば、自社で使っていない特許を「開放特許」として公開し、他社に使わせてあげれば、ライセンス料収入や特許の売却益を得られる可能性があります[1]。実際、ある中小企業では機密にしていた技術を公開して他社と連携するオープン戦略に切り替えた結果、ライセンス収入が利益全体の約4割を占めるまでになった例もあります[1]。このように、眠っていた知財を収益化すれば、自社に新たなお金が入るだけでなく、他社にとっても役立つ技術を活用できるウィンウィンの関係になります。

また、知財の収益化は経営や研究の資金源にもなります。特許を維持するには毎年費用がかかりますが、収益化によってその費用を賄ったり、さらに利益を上げて次の研究開発に投資したりすることができます。実は世界に目を向けると、知財収益化で莫大な利益を上げている企業もあります。例えばIBMというアメリカの企業は、自社の特許を活用したライセンス供与などによって、1996年からの約25年間で270億ドル(約2.7兆円)以上の収入を得たと報じられています[3]。これは毎年にすると数百億円規模にもなり、知財が会社にとって大きな収入源になりうることを示しています。

大学などの研究機関でも、知財収益化は重要です。大学の研究成果を企業にライセンスして収入を得る例も多く、トップクラスの大学では年間数億円規模の収入を特許から得ています。例えば京都大学は、ある年度に特許のライセンス収入だけで約6億7,600万円もの収入を得ており、日本の大学で最も特許収入が多い実績を残しました[4]。このお金は研究費や大学運営に役立てられます。こうした例からも、知財を収益化することが研究者や企業にとっていかに意味があるかが分かります。

知財を収益化するにはどんな方法がある?

それでは具体的に、知財を収益化する方法にはどのようなものがあるでしょうか。主な方法をいくつか紹介します。

1. ライセンス(実施許諾):自分の特許や技術を他の企業に使わせてあげて、その対価としてロイヤリティ(使用料)をもらう方法です。例えば「1つ製品が売れるごとに◯◯円いただく」あるいは「毎年いくら支払う」といった形でお金を受け取ります。ライセンスには、一社だけに独占的に使わせる場合と、複数の企業に使わせる場合があります。独占的にライセンスすれば高い使用料を期待できますが、自分ではその技術を使えなくなります。複数社にライセンスすれば、一件あたりの金額は少なめでも広く収益を得ることができます。ライセンス契約を結ぶことで、自分は技術を提供するだけで収入を得られ、相手は技術を活用して事業拡大ができるというメリットがあります。

2. 特許の売却(譲渡):特許権そのものを売ってしまう方法です。自分の権利を他の会社に完全に譲り渡す代わりに、一時金としてまとまったお金を受け取ります[2]。これは家や車を売るのと少し似ていて、一度売ってしまうとその特許に関する権利は相手に移ります。売却することで早く大きなお金を得られますが、将来的にその特許がとても価値を生むものだった場合でも、もう自分には利益が入らないという点には注意が必要です。

3. 自社で製品化・事業化:自分の会社でその特許発明を使って製品やサービスを作り、市場で売る方法です。これも知財を収益化する一つの方法で、特許による独占権を武器に競争優位な商品を提供できます。他社が真似できない独自商品を売ることで利益を上げることができます。例えば、あるメーカーが特許を取得した技術を使って新商品を発売すれば、その分野で他社より有利に商売できます。自社で事業化するには開発や生産のコストがかかりますが、成功すれば知財の価値を最大限に引き出すことができます。

4. パートナーとの共同活用:他社と協力して知財を活用する方法です。例えば、互いに特許を持つ企業同士がクロスライセンス契約(お互いの特許を交換して利用し合う約束)を結べば、お互いに使用料を支払うことなく相手の技術を使うことができます。また、一緒に新製品を開発する共同研究・共同開発のパートナーを見つけて、自社の特許技術を提供し、相手のリソース(生産設備や販売網など)と組み合わせて事業化することもできます[2]。この場合、得られた利益を分け合う契約をすることもあります。共同活用は直接お金をもらう形ではない場合もありますが、知財を使って新しいビジネスチャンスを生み出す点で立派な収益化の方法と言えます。

この他にも、商標(ブランド)のライセンス(フランチャイズ契約など)や、著作権(音楽やキャラクターなど)のライセンスによって収入を得るケースもあります。例えば、有名キャラクターの画像を使ったグッズを作るときには著作権者に使用料を払いますし、人気ブランド名を借りてお店を出すフランチャイズでは商標のライセンス料が発生します[2]。知財の収益化といっても特許だけでなく様々な形があり、自分の持つ知財の種類に応じて適した方法を選ぶことが大切です。

知財収益化で気をつけるポイントは?

知財を収益化するときには、いくつか注意しておきたいポイントがあります。

価値の見極め:まず、自分の知財がどれくらいの価値を持っているかを冷静に判断することが重要です。特許であれば、その技術が市場でどの程度役立つか、競合する技術はあるか、といった観点で価値を評価します。価値を正しく見極めることで、ライセンス料や売却額の適正な交渉ができます。必要に応じて、専門の知財評価会社や特許事務所に相談して見積もりを取るのも良いでしょう。

契約条件の明確化:ライセンスをする場合は、契約書で条件を明確に定めることが重要です。例えば「どの範囲の製品や地域で使っていいのか」「期間はどれくらいか」「使用料はいくらか、支払い方法はどうするか」などをはっきり決めます。口頭の約束だけでは後でトラブルになる恐れがあるので、書面でしっかり取り交わしましょう。また、独占的にライセンスするのか、複数に許可する非独占ライセンスにするのかも決めておく必要があります。契約時には法律の専門家(弁理士や弁護士)にチェックしてもらうと安心です。

売却時の注意:特許を売却する場合、一度権利を渡してしまうと自分ではその発明を使えなくなります。将来その特許が予想以上に価値を生む可能性もあります。そのため、売却額が適正か、売った後に本当に手放して後悔しないかをよく検討しましょう。また、売却ではなく一時的な独占ライセンス(一定期間他社に独占的に使わせる)という選択肢もあります。状況に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。

相手選びと信頼関係:知財を貸したり共同開発したりする場合、相手先(ライセンシーやパートナー)の選定も重要です。相手がその技術を本当に必要としているか、しっかり活用してくれるか、継続的にロイヤリティを支払う信用があるか、といった点を見極めましょう。良いパートナーと組めば、長期にわたって安定した収入を得られますし、逆に相手の業績悪化で契約が途中で打ち切りになることもあります。契約前に相手企業の状況を調査し、Win-Winの関係を築ける相手と取り組むことが成功の鍵です。

知財管理と期限:知財を収益化するには、自分の権利をきちんと維持管理することも不可欠です。特許権や商標権には有効期限があり、特許なら出願から20年で権利が切れます。また年ごとの特許料・更新料を支払わないと権利が失効してしまいます。収益化しようとする特許は、期限が切れていないか、更新手続きは適切に行っているかを確認しましょう。権利が消滅してしまってはお金を生み出せないので、権利の管理は基本中の基本です。

ニーズの把握:最後に、自分の知財を必要としてくれる相手を見つける努力も重要です。どんなに優れた特許でも、その価値を知られることなく眠っていては収益化できません。展示会や業界イベントで技術をPRしたり、特許情報データベースに登録して公開したりして、広く知らせることが有効です。最近では、特許の売買・ライセンスのマッチングを支援するプラットフォームも登場しています。そうしたサービスを利用すれば、興味を持つ企業が声をかけてくれる可能性が高まります。

まとめ:知財の収益化で未来につなげよう

知的財産の収益化は、自社の眠れる技術をよみがえらせ、新たな収入源を得るチャンスです。使っていない特許やアイデアも、視点を変えてみれば他社にとっては価値ある資源かもしれません。知財を収益化することで、発明者や企業にお金が入るだけでなく、その技術が世の中で活用されて新しい製品やサービスが生まれる可能性も広がります。まさに知財の収益化はイノベーションの種をまき、社会に貢献することにもつながるのです。

まずは自分の持っている知財をチェックして、活用の余地がないか考えてみましょう。「これはもう使わないかな…」という特許があれば、思い切って他社に提供してみることで思わぬ収益が得られるかもしれません。もちろん、その際には上述したような契約や相手選びのポイントに注意しつつ進めましょう。

もし皆さんがお持ちの特許を収益化したいと考えているなら、特許売買・ライセンスプラットフォーム「PatentRevenue」に特許を無料で登録してみてください(https://patent-revenue.iprich.jp)。専門のマーケットを活用することで、あなたの知財に価値を見いだしてくれる企業と出会えるかもしれません。知財の収益化に挑戦して、皆さんの技術を次のステージへ羽ばたかせましょう!

(この記事はAIを用いて作成しています。)

参考文献

  1. 経済産業省 中小企業庁 (ミラサポplus)『事例から学ぶ!「知財戦略」』 – https://mirasapo-plus.go.jp/hint/18346/
  2. WIPO『IP Assignment and Licensing』 – https://www.wipo.int/en/web/business/assignment-licensing
  3. Taipei Times (Bloomberg)『IBM loses top patent spot after decades as US No. 1』(2023年1月9日) – https://www.taipeitimes.com/News/biz/archives/2023/01/09/2003792230
  4. ITmedia ねとらぼ調査隊『「特許収入」が多い大学ランキングTOP30! 1位は「京都大学」(2021年発表)』 – https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/297843/
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