著作権侵害:動画・記事タイトルやサムネイルを真似したら?

株式会社IPリッチのライセンス担当です。

本記事では、動画やブログ記事のタイトルサムネイルを他者のものと酷似させたり真似した場合に、それが著作権侵害に該当するかどうかを解説します。経営者や個人事業主の皆様のお役に立てるよう、具体的な裁判例も交え、リスクと、安全にコンテンツを制作するためのポイントを紹介します。

目次

動画・記事タイトルの著作権侵害リスク

まず、動画や記事のタイトルに関しては、一般に短いフレーズや陳腐な表現そのものには著作権が及びにくいとされています。その理由は、著作権法上「〇文字以上であれば著作物」という明確な基準は存在せず、タイトルやキャッチコピーのような短い言語表現は、多くの場合、創作者の個性が十分に表現されていないと判断されるためです【1】。創作性のない平凡な表現には著作権は発生しません【1】。例えば、一時期流行した「今でしょ!」のような短いキャッチフレーズは、誰もが日常的に使う言い回しであり創作性が乏しいため、通常は著作物として保護されません【4】。

しかし短文であっても、表現に創意工夫が凝らされていれば著作物として保護される可能性があります。実際、俳句は17音という非常に短い形式ですが、明確な個性が感じられる作品は立派な著作物として認められています。一方で、ある程度長い文章でも「お知らせ」や「謝罪文」のように紋切り型で凡庸な内容であれば著作物とはみなされません【1】。つまり、タイトルがごく一般的な表現に留まる限り、それを真似しても著作権侵害に問われる可能性は低いでしょう。一方で、独創的で特徴的なタイトル(例えば誰も思いつかないようなユニークなフレーズ)の場合、その表現自体に創作性が認められれば著作権の保護対象となり得ます。

また、法的な問題とは別に、他人の人気コンテンツと全く同じタイトルを付け続けると、周囲から創造性に欠ける印象を与えてしまいかねません。他人の表現に安易に便乗するのではなく、自身のコンテンツ内容にふさわしいオリジナルなタイトルを考案することが、長期的にはブランド価値の向上にもつながります。

サムネイル画像の著作権侵害と著作者人格権

次に、動画のサムネイル等に用いる画像についてです。他人が作成した写真やイラストなどの画像を無断で利用すれば、それは原則として著作権の侵害(複製権や翻案権の侵害)に該当します。他者が権利を持つ写真はたとえインターネット上に公開されていても創作性が認められやすく、無断使用すれば裁判所で著作権侵害と判断されるリスクが高いといえます【3】。オリジナルの画像でない限り、勝手にサムネイルに流用することは極めて危険です。特に、有名人の写真や他人が制作したイラストを無断でサムネイルに使うことは、発見された場合に削除要請や損害賠償請求を受けるリスクが高いでしょう。

さらに注意すべきなのは著作者人格権(人格的な権利)の問題です。他人の著作物を一部切り抜いたり色調を変えたりと改変して使う行為は、著作権者の許諾なしに行えば著作者人格権(特に同一性保持権)の侵害となる可能性があります。著作者には、自分の作品を本人の意に反して改変されない権利が保障されており、たとえば他人の写真をトリミング(切除)して利用したケースでは、原作者の同一性保持権を侵害すると認定された例があります【3】。なお、この事例では、原作者名を表示しなかった行為も氏名表示権の侵害と認められています。このように、画像を一部でも無断転載・加工する行為は、たとえ元の著作物の一部であっても違法と判断されうるのです。

以上より、他人のコンテンツから拝借した画像でサムネイルを作成することは避け、自分で撮影・制作した写真や、適切にライセンスを取得した素材を用いることが重要です。オリジナルのサムネイルは、法的リスクを避けられるだけでなく、コンテンツのオリジナリティや信頼性を高める効果もあります。また、自作の画像には自社名やロゴ等のウォーターマーク(透かし)を入れて権利者を明示しておくと、他者に無断利用されにくくなるでしょう。

ニュース見出し転載の裁判例から学ぶ著作権の教訓

他人のタイトル等を流用するリスクについて考える上で、有名な裁判例として読売新聞社 vs デジタルアライアンス社の事件があります。これは、読売新聞のウェブサイト上のニュース見出しをデジタルアライアンス社が無断で配信(一括引用)していたことに対し、読売新聞社が訴えを提起したものです。争点となったのは記事見出しの著作物性(著作権で保護される創作物かどうか)でした。

この事件では、東京地裁の一審判決・知的財産高等裁判所の控訴審判決ともに、「見出しの表現はいずれも著作物として保護されるほどの創作性は認められない」と判断されました。つまり、ニュース見出し程度の短い文章には著作権は成立しないという結論です【2】。しかし、控訴審では同時に「見出しを無断配信する行為自体は不法行為(民法上の違法行為)に該当する」と認定され、デジタルアライアンス社に対して約24万円の損害賠償が命じられました【2】。著作権侵害そのものは否定されつつも、大量の見出し転載によって読売新聞社の報道成果を無断利用した点が社会通念上許されないと判断された形です。

この裁判例から得られる教訓として、たとえ短い文章やタイトルで一見すると著作権保護が及ばない場合であっても、それを他者が無断で多数利用すれば何らかの法的責任を問われるリスクがあるということです。YouTube動画やブログ記事の世界でも、競合他者のコンテンツタイトルや見出しを丸ごと真似て寄せ集めるような行為は、読者・視聴者の誤解を招くだけでなく、場合によっては不正競争や信用毀損など別の法的問題を生じかねません。結局のところ、自分自身の言葉で情報発信することが信頼性の面でも法遵守の面でも最善策と言えるでしょう。

知財収益化とオリジナルタイトル・サムネイルの資産化

最後に、オリジナルのタイトルやサムネイルを作成する意義を知的財産(IP)の収益化という視点から考えてみます。自社独自のコンテンツは、それ自体が重要な無形資産です。例えば、ユニークなタイトルは商品名やブランドとして商標登録できる可能性があり、他者に真似されないよう保護することで将来的なビジネス価値を高められます。オリジナルの画像についても、自ら著作権者となることで、第三者による無断利用を排除しつつ、必要に応じてライセンス提供などを通じて収益を得ることができます。

企業やクリエイターにとって、創作したタイトルやビジュアルはブランドの一部であり、ファンや顧客に与える印象を左右する重要な要素です。それらを積極的に資産化(権利として取得・管理)しておけば、コンテンツ戦略の幅も広がります。例えば、シリーズ企画のタイトルが人気になれば関連商品の展開や他メディアへの展開(書籍化や映像化)につながるかもしれません。また、自分の保有する知財を適切に管理することは、第三者からの権利侵害主張への防御にもなります。オリジナルコンテンツを単なる宣伝手段ではなく知財資産と位置付け、その価値を守り育てることが、ひいては安定した収益化につながるのです。

まとめ

以上のように、オリジナルのタイトルやサムネイルを知財資産として収益化することには、次のようなメリットがあります。

  • 法的リスクの軽減: 他者の権利を侵害しないオリジナルコンテンツであれば、著作権トラブルや訴訟のリスクを大幅に低減できます。
  • ブランド価値の向上: 独自のタイトルやデザインはユーザーの記憶に残りやすく、コンテンツの信頼性やブランド力を高める効果があります。
  • 収益機会の拡大: 取得した知的財産をライセンス提供したり、商標・キャラクター展開することで、新たな収益源を開拓できる可能性があります。

なお、読者の皆様の中で収益化したい特許をお持ちの方は、弊社が運営する「PatentRevenue」プラットフォームへの無料登録もご検討ください(https://patent-revenue.iprich.jp)。特許という形の知的財産をお持ちであれば、適切なマッチングを通じてライセンス収入を得るチャンスがあります。知財を活用した収益化の第一歩として、ぜひご活用ください。あなたの特許を活かして、新たな収入源を開拓しましょう。

(この記事はAIを用いて作成しています。)

参考文献

  1. チザCOM「文章の著作権の文字制限について」 https://chizacom.iprich.jp/ConsultationViewer?ID=71
  2. INTERNET Watch「記事見出し配信訴訟、読売新聞側の訴えを一部認めた控訴審判決が確定」 https://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/10/27/9645.html
  3. Toreru Media「〖写真×著作権〗ネット上の写真はどこまで無断使用できる?~裁判例をもとに弁護士が解説!」 https://toreru.jp/media/copyright/8251/
  4. 企業法務Online(湊総合法律事務所)「広告に使用する素材と著作権」 https://www.kigyou-houmu.com/ad-7/
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